商品紹介
熱い要望に応え、ASI294MC ProのモノクロバージョンであるASI294MM Proの販売を開始しました。この商品の目玉は以下の通りです。
・裏面照射型センサー → 感度を向上させ、ノイズを減らします。
・ピクセルサイズ4.64μm、4/3インチ型 → 多くのタイプの望遠鏡に最適です。
・14ビットのADC → 広いダイナミックレンジを可能にします。
・66ke → 大容量の飽和容量
・4144×2822の高解像度 → Bin1モードではカメラを解像度8288×5644、ピクセルサイズ2.3μmとして使用できます。
これらに加え、ピーク時の量子効率が約90%と非常に高く、読み出しノイズは1.2eと超低ノイズなのが特徴です。惑星撮影用の小型モノクロカメラをお探しの方には、ぜひASI294MM Proをお勧めします。
14ビットADCと13ストップのダイナミックレンジ
ASI294MM Proは、そのカラーバージョンであるASI294MC Proと非常によく似た特徴が持っています。どちらも14ビットのADCを搭載し、13ストップという高いダイナミックレンジを実現しており、これはよく知られたASI1600MM Proのダイナミックレンジよりもさらに高いものになっています。
裏面照射型センサー
前面照射型から裏面照射型のセンサーに変更したことにより、CMOSの利点である低電力消費や高速動作を保ったまま、感度やノイズリダクションを向上させました。
従来の前面照射型では、センサーの受光エリアを構成する、シリコン基板上の金属配線やトランジスタが、オンチップレンズによって集められた光を妨げていました。しかし裏面照射型にすることによって、光が障害物に邪魔されずに入ってくることができ、光量を増やすとともに光学的な角度応答に対する感度の悪化を最小限にすることができました。
カメラ性能
大きな飽和容量・低い読み出しノイズ・高いダイナミックレンジ
ASI294MM Proの66387eという飽和容量は、ASIのディープスカイ用カメラの中でもトップに近いです。最大13ストップという非常に高いダイナミックレンジを持っており、露出オーバーの問題を大幅に軽減して、より豊かな色のグラデーションを得るのに役立ちます。
ゲインを120に設定するとHGCハイゲインモードがオンになり、ダイナミックレンジは基本的には変わらないまま、魔法のように読み出しノイズが減ります。
ロック解除されたBin1モード
ASI294MM Proの良いところはピクセルサイズが切り替え可能であることです。デフォルト設定ではBin2ですが、天体写真ソフトを用いて、いつでもBin1に切り替えることができます。これによりピクセルサイズが2.3μmになり、解像度は8288×5644に向上します。これが「ロック解除されたBin1モード」と呼ばれるものです。Bin1モードのロック解除をできるようにして欲しいという要望がお客様から多かったので、迅速に対応させていただきました。
しかしBin1モードは、デフォルトのBin2モードに比べ、飽和容量が少ないということに注意して下さい。
ロック解除されたBin1:12ビットADC、ピクセルサイズ2.3μm、解像度8288×5644の4700万画素、飽和容量14ke
Bin2(デフォルト):14ビットADC、ピクセルサイズ4.6μm、解像度4144×2822の1170万画素、飽和容量66ke
パフォーマンスチャートを比較することで、ロック解除されたBin1モードとBin2モードの違いについてより詳しく知ることができます。
ピクセルサイズ2.3μmで得られる画像の精度が、許容できる範囲内であれば、ロックを解除した Bin1 モードは、天体の細部を撮影するのに役立ちます。しかしダイナミックレンジとADCのビット数は失われます。また、Bin1で得られる画像ファイルの大きさはBin2の約4倍となります。つまりBin1モードは諸刃の剣で、撮影時の状況に応じて使用するかどうか判断する必要があります。
堅牢な構造
センサー室は4本のネジにより密閉されています。またカメラ設計は広範囲に渡ってテストされており、とても頑丈で、高湿度下で使われても問題なく駆動します。
量子効率
ZWOの最新の裏面照射型モノクロカメラであるASI294MM Proは、そのカラー版のみならず、ASI1600MM Proさえも上回る非常に高い量子効率を誇ります。量子効率のピーク値は約90%と推定されています。
ASI294MM Pro vs ASI1600MM Pro
2段階冷却技術による暗電流の抑制
2段階冷却技術によってASI294MM ProはCMOSセンサーを外気温より35℃以上冷却することができ、長時間露光した時も暗電流やセンサーのノイズを抑えることができます。
それに加え独自の暗電流抑制技術により、さらに暗電流ノイズを減らすことができます。
冷却温度を-20℃まで下げると、暗電流ノイズはさらに減って0.00022/e/s/pixしか発生せず、これは完全に無視して良い値になっています。
冷却機能を実現するためには、カメラに11〜15Vの外部電源を接続する必要があることにご注意ください。カメラの電源には、12V・3AのDCアダプター(5.5×2.1mm、中心正極)または11-15Vのリチウム電池を使用することをお勧めします。
お持ちでない方は
こちらから12V電源アダプターをご購入ください。国ごとに4つの異なる規格がありますので、ご注文の際には、お間違えの無いように選択してください。
USB3.0と256MBのDDR3メモリ搭載
ASI294MM ProにはUSB3.0の送信インターフェースと256MBのDDR3メモリが搭載されており、安定・安全のデータ輸送を確実にしています。長時間露光した際、コマ落ちを効果的に回避し、読み込み速度が遅いことによって引き起こされるグロー効果を大幅に低減させます。
注意:写真にアンプノイズが現れるかもしれないので
アンプノイズにどう対処するかを参照してください。
寸法図
同梱物
システム構成図
ASI294MM Proの詳細な接続方法は
こちら。